家族の方や自分自身が介護を必要とした状態になった時に「利用しやすい介護施設はあるのか」「介護の負担や自分自身の余生をどう過ごしていくか」考えたことはあるでしょうか。
身の回りの方が介護施設を利用していると、馴染みのある分野だと思いますがまだ身近に感じていない人もいるでしょう。人生において介護は誰もが関わる分野といえます。
ここでは介護サービスで有名なデイケアとデイサービスについての違いについて以下の観点から解説していきます。
この記事を読めばデイケアとデイサービスの違いを理解できるでしょう。
デイケアとは、デイサービスと同様の介護サービスの1つです。医療機関に精通しており、病院や診療所、介護老人保健施設に併設していることが多いです。
医療機関に精通しているため、医師や看護師、その他国家資格者が在籍しています。
医師の診断、指示書を元に専門的なリハビリや医療的なケアが受けられるため運動機能向上・日常のケアをしたい人にオススメでしょう。
ただし、誰でもサービスを受けられるわけではありません。
要介護認定である、要支援、要介護認定を受けた人が対象です。
要介護認定を受けてなお、専門的なリハビリが必要な場合に利用できるサービスといえます。
デイサービスとは、デイケア同様の介護サービスの1つです。介護を必要としている人が現状の身体的状態を維持・向上を目的とした機能訓練や、生活介助、心身的サポートを行うレクリエーションが受けられます。
要介護認定を受けた人が対象であり、生活機能向上を目的としている人にオススメです。
次項では、デイケアとデイサービスの違いについて詳しく解説していきます。
デイケアとデイサービスの違いを以下の観点から解説いたします。
同様の介護サービスではありますが、費用面に関してはデイケアの方がデイサービスよりも費用が高くなる傾向にあります。
細かい料金設定は自治体や事業所によって異なるため、一概にはいえませんが1日あたりの料金で比較すると100円から300円ほどの料金差があります。
サービス内容によっては費用の差がより多くなる傾向にあるでしょう。詳細な料金を知りたい人は自治体や事業所に確認してみましょう。
詳細な料金の中にはおむつ代や日用品など別途発生する場合があるため、確認が必要ですね。
また、両者とも介護サービスなため介護等級によって料金設定がされています。介護等級が高いと費用が高くなる設定になっています。
デイケアは専門性を追求しているため、費用が高くなるのは仕方ないといえるでしょう。そのため専門的なケアが必要かどうかを見極めてみましょう。
デイケアとデイサービスの大きな違いに利用目的とサービス内容に違いがあります。
簡単に言うとリハビリを行うのが「デイケア」、日常生活の介助・楽しい時間を過ごすのが「デイサービス」です。
デイケアの利用目的は、身体機能の維持・向上を目的としています。サービス内容は専門家指導のもとリハビリが受けられます。
リハビリの方法も様々で、専門的な器具を使用しての運動機能のリハビリであったり、口腔機能向上のリハビリなど、状態に合わせたリハビリを受けることが可能です。
デイケアがオススメな人は次項で説明いたしますので、そちらをお読みください。
デイサービスの利用目的は、利用者の日常生活を介助するのが目的です。サービス内容は介護士や機能訓練士から日常生活の介助が受けられます。
介助内容は食事介助・入浴介助・排泄介助などが含まれます。
介助以外にも、レクリエーションで他者との交流を深める機会が多くあるのもデイサービスの特徴です。
デイサービスも同様にオススメな人は次項で解説していきますね。
リハビリテーションと機能訓練の違いは、医師の指示があり指示書を通して指導をしているか、してないかに分かれます。
デイケアのリハビリは医師の指示があり、機能訓練は医師の指示がありません。
よってリハビリには専門性が担保され、デイサービスは専門性がないです。
専門性があるから良い、ないから悪いというわけではありません。
自身の身体的状態がリハビリが必要な状態なのか、機能訓練で問題ないのかは担当の医師やケアマネージャーに相談すると良いでしょう。
デイケアがオススメな人は以下にあげられます。
デイケアは、専門家が多く在籍しているためリハビリに特化した施設です。よってリハビリが必要な人にオススメといえます。
リハビリが必要な状態かどうかは医師の診断・判断によるものなので医師の診断は必須です。かかりつけ医に相談してみましょう。
デイケアには認知症デイケアという認知症に特化したデイケアが存在するため、認知症がある人はデイケアがオススメです。
認知症がある場合は、通常の状態と違い認知的機能の衰えが見え始めています。運動機能のリハビリのみではなく脳のリハビリも必要な状態です。
脳のリハビリには脳トレや歌を歌うなどがあります。
自身の認知的機能が低下しているか、病院に通院し確認が必要でしょう。
入院中は身体的状態にもよって過ごし方は様々ですが、基本的には寝ている状態が多く入院中は筋力低下を招いてしまいます。
そのため、入院中も身体機能の低下を防ぐためにリハビリは行われている場合が多いのですが、退院直後も身体機能の回復を図るためにもリハビリは必要といえます。
退院直後に筋力・体力を戻すためのリハビリを受けると良いでしょう。
また、脳や神経症状の後遺症がある人も日常生活を過ごしていくためにリハビリすると良いです。
デイサービスがオススメな人は以下にあげられます。
デイサービスは日常生活の介助が主な利用目的であり、リハビリ施設ではありません。
リハビリが必要でない人はデイサービスのサービス内容で十分でしょう。
自身の身体機能の低下を機能訓練で補えるか、医師やケアマネージャーに確認してみてください。
デイケアとデイサービスの違いに費用の差を紹介しました。費用を抑えて介護サービスを受けたい人は、デイサービスを選ぶと良いでしょう。
事業所によって費用が異なるため、詳細な費用は担当のケアマネージャーに確認してみてください。
デイサービスはレクリエーションがあるため、交流を深めたい人にオススメです。
他者との交流が深まれば、身体的・心理的向上に繋がります。
生活の質を高めるためにも交流は必須といえます。
事業所の取り組みによってレクリエーション内容が異なるため事前に確認しましょう。
今回はデイケアとデイサービスの違いやオススメの人を解説しました。
費用面・利用目的・サービス内容が異なるため、自身の身体的状況、生活環境に合わせて利用すると良いでしょう。
目的が異なるため、両者の介護サービスは併用可能です。
体をよりよくするために上手に利用すると良いですね。