介護保健サービスとして充実度が高まりつつあるデイケアですが、デイケアを利用できる施設には限りがあります。リハビリを強みとしているデイケアですが、併設している施設によって強みが異なります。
その中でデイケアを提供している施設はどんなのがあるのか気になった方は多いのではないでしょうか。
ここでは以下の項目について解説していきます。
施設の特徴に合わせて利用内容は変わってくるので提供している施設は事前に調べておくと良いでしょう。
デイケアを提供している施設は以下の4つです
まずはそれぞれの施設の特徴について解説します。
介護老人保健施設とは、高齢者が自立を目指していくための複合的な医療施設です。医師の管理下の元に医療・介護・看護のケアに優れており、リハビリの専門家である理学療法士や作業療法士が在籍しています。
また、日常的なサポートにも優れており入浴・食事・栄養管理なども徹底されており、利用者の状態に合わせて適切な対応が可能です。
利用対象者は、入院治療が必要なく症状が安定していて要介護1〜5でリハビリを必要としている人が対象です。要支援の方は受けられないのが特徴といえます。
病院とは、医療法の観点から解説すると20床以上の入院施設を完備し、急性の怪我や病気に対して診断・治療を行う施設で、一般的に医療機関の中では大規模な施設です。
病院の種類は様々あり、総合病院から大学病院、地域包括ケア病院などがあります。
中でも地域包括ケア病院は、地域の介護と連携をとっているためデイケアが併設している場合は多いです。
診療所は、医療法の観点から解説すると19床以下の入院設備を完備しているか、入院設備がないのが一般的です。
要するに病院の小規模バージョンで、別名クリニックや医院といわれています。
診療所に併設しているデイケアは病院より小規模なため、アットホームで馴染みやすくスムーズに利用ができるでしょう。
介護医療院は比較的最近できた介護施設で、2018年に新たに法定化されて設立されました。医療機関・介護機関・生活施設を完備している便利な施設です。
長期的な医療・介護を必要とした高齢者が利用すると良いでしょう。例えば寝たきりになってしまったり、認知症を発症した場合には両方のケアが必要です。
介護医療院デイケアの場合は、長期的な目線での利用をお考えの方にオススメです。
介護老人保健施設別名「老健」は、多種多彩な複合施設のためデイケア以外にも充実している点が多く、リハビリ以外にもデイサービス・短期入所など状態に合わせて臨機応変に対応できるのが強みです。
リハビリの利用を開始した後も、同じ施設内で必要に応じて他の介護サービスを併用するのも良いでしょう。
最終的な目的は自宅に復帰することなので、復帰のために必要なサービスを受けると良いので、自身がどのサービスが必要かわからない場合はケアマネージャーに相談すると良いでしょう。
介護老人保健の強みは以下の4点があげられます。
2017年の介護保険改正に伴い介護老人保健施設は、在宅支援施設と表記されました。改正前は在宅復帰施設を定義付けられていましたが、在宅支援を表記されることで大きな括りで機能するようになったといえるでしょう。
そのため介護老人保健施設は在宅支援・在宅復帰のための地域拠点といえます。
リハビリや生活介助、レクリエーションを提供し在宅に役立つ基礎を作っていきます。
医療ケアが充実しているため、医師や看護師その他専門家がチームとなり利用者にサービスを提供しています。介護老人保健施設は多職種協働で利用者を囲むようなドーナツ型といわれ、利用者を中心としたサービスを展開しているのが特徴です。
多職種協働が特徴の介護老人保健施設なので、大きな目標の一つに利用者が生活上できることを増やしていく必要があります。
専門の職員が提供するリハビリテーションは以下に分かれます。
専門家たちがそれぞれの役割を果たし、生活上できることを増やすサポートをいたします。
その他基本となるリハビリテーションは、多職種協働によるチームリハビリテーションの中で入浴・移動のサポートも受けられるため安心して利用ができるでしょう。
今できることより工夫すればできることを増やしていくのが、介護老人保健施設の強みといえます。
介護老人保健施設は、住み慣れた地域で今後も生活して行けるようなサポートが受けられるため、多種多彩な使い道ができるでしょう。
例えば退院直後の在宅復帰に向けたリハビリテーションや、在宅ケアで老衰が進行しリハビリやターミナルケアを利用したり、認知症が悪化した場合に介護が必要となりコミュニケーションを図るための利用であったり、食事が困難な場合などに利用ができます。
ケアマネージャーに相談して、介護老人保健施設の使い道を一緒に考えてみると良いでしょう。
介護老人保健施設で受けられる医療は、他の医療施設と同様に日常的に必要な医療を提供することが可能です。また、尿路感染症や肺炎などの治療も可能としています。地域の病院と協力しているため緊急時の対応にも優れています。
その他認知症や老年医学、リハビリを含めた様々な知識が求められます。近年では幅広い分野に関する見解を深めるために、レベルアップの取り組みが行われているのが特徴です。
在宅支援の一つに看取りも老人保健施設の役割です。生活のサポートをしてる中で衰弱し、いずれは看取りが必要な場合も出てきます。
利用者、利用者家族の希望になりますが人生の最後までサポート可能です。
人生の最後はご家族と相談するのが良いでしょう。
他の介護施設との比較は以下にあげられます。
介護老人保健施設と介護医療院の大きな違いは入居する目的です。
介護老人保健施設の場合は、「在宅復帰に向けたリハビリを受ける施設」であり、介護医療院は「要介護状態の高齢者が長い期間に渡って療養する生活施設」です。
簡単にいうと短期的な入所は介護老人保健施設で、長期的な利用、終身利用までを利用を検討している場合は介護医療院といえます。
状態に応じてケアマネージャーに相談すると良いでしょう。
介護老人福祉施設とは別名「特別養護老人ホーム」と呼ばれています。
対象者は要介護者の中でも常に介護が必要な状態である、要介護3以上の方や寝たきり、重症度が高い人は利用している傾向になります。
在宅復帰は困難とされており、終身まで施設で生活するケースが多いです。
要介護状態や、在宅に復帰できるかをケアマネージャーに相談しましょう。
今回は介護老人保健施設について解説しました。
地域密着型の介護施設であり、利用者のニーズに合わせた利用ができるでしょう。
通常のデイケアのみならず多種多彩なサポートを受けたい場合は介護老人保健施設を利用すると良いですね。