コラム

2024年8月15日

地域密着型介護サービスの小規模多機能を上手に利用しよう!気になるサービス内容を解説

日本の少子高齢化問題は近年注目を浴びており、現在では日本の総人口の約30%前後が65歳以上の高齢者と言われています。今後は高齢者の人口がさらに増えていくことでしょう。

高齢者の人口が増えることにより、介護サービスの需要が高まっています。

今回紹介するのは地域密着型介護サービスの1つでもある、小規模多機能の介護サービスについて紹介いたします。

皆さんは小規模多機能について聞いたことはあるでしょうか。

ここでは以下の疑問に対して詳しく解説いたします。

  • 小規模多機能とは?
  • 小規模多機能のサービス内容とは?
  • 小規模多機能とその他介護サービスの違いは?

まずは小規模多機能について理解していきましょう。

小規模多機能とは

小規模多機能は要介護者である利用者が利用しやすいように、同一の事業所から「通い」「訪問」「宿泊」の3つ介護サービスが受けられるのが特徴です。

3つの介護サービスが受けられるので、利用者の状況に応じて必要な介護が受けられます。

利用目的は自宅での生活を維持する目的があります。

自宅での生活を維持していきたい人にオススメです。

小規模多機能が誕生する前は介護サービスを利用するにあたって、それぞれの事業所で契約する必要がありました。

次項で小規模多機能の誕生した背景について解説いたします。

小規模多機能が誕生した背景

小規模多機能は、2006年の介護保険改正に伴い地域密着型介護サービスとして誕生しました。

以前の介護サービスは利用したい場合にそれぞれの事業所で契約が必須でした。

それぞれの事業所で契約した場合、手間になってしまったり費用が増えてしまう傾向にあります。

また、小規模多機能は介護のみではなく福祉のニーズに応えていくために地域で高齢者を支える在老所がモデルとされています。

小規模多機能の利用条件

小規模多機能の利用条件は2つあります。その2つの条件が両方満たしていないと利用ができません。

  • 小規模多機能の事業所と同一の地域に住んでいて住民票がある
  • 要支援1〜2、要介護1〜5の認定を受けている介護認定者

小規模多機能のサービス内容

小規模多機能のサービス内容は以下にあげられます。

  • ケアプラン作成
  • 通い
  • 訪問
  • 宿泊

ケアプラン作成

小規模多機能のサービスを利用するにあたり、ケアプランの作成が必須です。

ケアプランとは事業所に所属するケアマネージャーが利用者の健康状態や、ニーズに合わせて利用計画を立てていきます。

計画内容はどんな介護サービスがどのくらい必要なのかを設定します。

サービス開始時にケアプランを作成するのですが、そのケアプランが変更できないわけではありません。

サービス利用中にも利用者の健康状態や介護家族の状況に応じて、ケアプランは変更できます。

利用状況や、サービス内容については都度ケアマネージャーに相談すると良いでしょう。

通い

小規模多機能の通いは利用者が施設に通い介護サービスを受けられます。

受けられるサービスは、日常生活の向上を目指す訓練・介助、健康状態のチェック、自宅までの送迎、他の利用者と交流を深めるレクリエーションがあります。

日常生活の訓練・介助は主に身体機能の機能訓練や食事、入浴、排泄などの介助です。

短時間の利用や利用したいサービスのみの利用も可能です。

介助のみやレクリエーションのみも利用可能なので、必要に応じた介護サービスを受けてみると良いですね。

訪問

小規模多機能の訪問は自宅にスタッフが訪問し、自宅内で介護サービスが受けられます。

介護サービスは通いと同様、日常生活の向上を目指すものから介助まで利用ができます。

その他自宅内での日常生活のサポートは、料理・洗濯・買い物代行など自宅内での生活を維持、サポートもあるので通いが困難な方にオススメといえるでしょう。

特に高齢で1人暮らしの場合は、自宅内のサポートしてくれるのが助かりますね。

必要に応じて訪問サービスが利用可能ですが、事業所によっては利用ができない時間帯もあります。担当のケアマネージャーに相談してみましょう。

宿泊

小規模多機能の宿泊は通いで利用している施設に宿泊し、通いと同様の介護サービスが受けられます。

通いにない介護サービスですと、起床・就寝の介助、夜間の見守りなどが受けられます。

連泊や急に宿泊が必要となった場合も利用が可能です。

ただし、利用ができない場合もあるので事業所に確認してみましょう。

通い慣れている施設での宿泊、介護サービスを受けられるので利用者にとっては安心できますね。

小規模多機能とその他在宅介護サービスの違い

小規模多機能の在宅介護サービスはその他の在宅サービスでも似たような介護サービスが受けられます。

その他在宅サービスと比べ、小規模多機能の場合は柔軟な対応ができるのが強みです。

以下に小規模多機能の在宅介護サービスとその他在宅サービスの違いを解説します。

小規模多機能の通いとデイサービス

小規模多機能の通いとデイサービスは、両者とも施設に通い現在の生活を維持・向上を目的としています。

大きな違いは利用時間です。

小規模多機能の通いの場合は、必要な時間に必要な介護サービスが選択できます。

1人1人に合わせた利用が可能なため短時間、単発の利用も可能です。

一方、デイサービスの場合は施設の利用時間に合わせて事前に決められたプログラムに沿って1日を過ごします。短時間、単発での利用が不可能です。

必要に応じて介護サービスを受けたい場合は、小規模多機能の通いを利用すると良いでしょう。

小規模多機能の訪問とホームヘルプ

小規模多機能の訪問とホームヘルプは両者とも在宅での介護サービスを目的としています。

大きな違いは通いと同様に利用時間です。

小規模多機能の訪問の場合は必要な時間に利用可能です。

また、1人1人のライフスタイルに合わせて支援内容が変わります。

例えば、毎朝5分だけ安否確認に来てもらう、10分ほどお買い物を代行してもらうなどの対応が可能です。

ホームヘルプの場合は支援内容によって時間の枠が確保されており、規定の枠に合わせた介護サービスが受けられます。

事業所によって異なりますが、30分や1時間が1枠としてサービス枠が決まっている場合があります。

状況に合わせて支援内容を変更したい人は小規模多機能の訪問を利用すると良いでしょう。

小規模多機能の宿泊とショートステイ

小規模多機能の宿泊とショートステイは、両者とも施設に宿泊し介護サービスが受けられ就寝時に見守ってくれます。

大きな違いは予約が必要かどうかです。

小規模多機能の宿泊の場合は、必要な時に利用ができるため急な対応も可能です。

また、通いを利用してからそのまま宿泊することも可能なので変化が少なくすみます。

ショートステイの場合は事前に決められた日に予約しないと利用できません。

そのため、利用者の状況変動が激しい場合は対応しにくいです。

また、人気の事業所だと予約枠が埋まってしまうこともしばしばあるそうです。

体調に合わせて必要な時に利用したい場合は、小規模多機能の宿泊を利用すると良いでしょう。

まとめ

小規模多機能のサービス内容について解説しました。

小規模多機能のサービスは担当のケアマネージャーが利用者それぞれのライフスタイルにあった提案をしてくれるので、利用者にとっては利用しやすいでしょう。

自宅を中心に多様な介護サービスを受けたい人は小規模多機能がオススメです。

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