入浴は生活を保っていたり、健康状態を良くしていくために重要な役割を果たしています。
一般の人も毎日入浴しているのが当たり前の生活になっているのが現状です。
要介護状態になると、その入浴が自立して行えない場合があります。
入浴を怠ると健康状態に危害を及ぼす恐れがあるため、介護サービスの入浴の重要性は高まっています。
どの介護サービスにも入浴介助はサービスの一環として提供しているため、入浴介助と行っても介護サービスによって違いはあるのか疑問に思う方は多いのではないでしょうか。
ここでは以下の疑問について解説していきます。
デイサービスの利用を検討している方で、入浴介助に疑問を持っている人に必見です。
デイサービスを利用する方は、要介護1〜5であり基本的に介助が必要な状態です。入浴も自立して行うことが困難なため介助が必須といえます。
また、これまで1人で入浴している人がほとんどであるため介助が恥ずかしく入浴を拒む方も多いです。
それでも入浴は身体的に必須事項であるため、重要性が高いです。以下の項目から解説します。
通常生活していくと体が汚れ、菌が付着し不潔になり健康状態に危害を及ぼします。
特に要介護状態で寝たきりの人は、床ずれなど皮膚感染症を引き起こす可能性があるため入浴の重要性が高いです。
入浴をすれば体の汚れが落ち、全身チェックできるので予防や健康効果に繋がります。
入浴で体を温めれば血行促進、筋肉の緩和、リラックス効果が期待できるでしょう。
入浴すると体があたたまり、自律神経の中で副交感神経が優位になりリラックスした状態が作れます。
近年ストレス社会といわれており、特に要介護状態だと自立した生活が困難となりストレスに感じる方も多いのではないでしょうか。
リラックスできる副交感神経を刺激するために入浴をしましょう。
入浴介助時は、基本利用者とスタッフのマンツーマンで行っています。利用者の人数が多い大規模な施設だと個々のコミュニケーションが薄くなりがちなため、入浴時のコミュニケーションに力を入れている施設も多いです。
利用者は普段話せないことや、スタッフに身体的状態を相談する良い機会といえるでしょう。
デイサービス入浴時の注意点は以下にあげられます。
入浴時にはタオル・着替えはもちろんのこと滑ったりしないような靴や、必要な方はおむつが必要な場合があるので入浴前に持ち物確認は必須です。
他にも脱水症状にならないように飲み物や、入浴後の乾燥を防ぐためにもハンドクリームを持っていると便利でしょう。
入浴をする前に必ず体調チェックを行います。入浴前に体調が優れない場合は入浴できない恐れがあります。
体調不良が続いた場合は、入浴が行えない場合があるので注意が必要でしょう。入浴をするためにも体調管理は徹底しておきましょう。
入浴できないと清潔感を保つことが困難といえますが、要介護者の場合は入浴にも体力が必要なので万全な状態で望むことが多いです。
入浴ができず不快に思う方は、お尻拭きやタオルで体を拭いてもらうと良いでしょう。
デイサービスの入浴の種類は大きく分けると「個別浴槽」「大浴場」「機械浴」の3つに分けられて、利用者の希望に合わせて選択が可能です。
自立度が高い利用者が大浴場で、自立度が低い人は個別浴場を利用する場合が多いです。
機械浴の場合は、立つ・座る・歩行が困難で車椅子や寝たきりの人が利用します。
大浴場の場合は、通常の銭湯と同様に皆と一緒に入浴ができ広々としてリラックスが可能です。ただし、浴槽が広すぎてしまうため溺れてしまうリスクが考えられるので注意が必要でしょう。
入浴特化型デイサービスは以下の項目から解説します。
一般的なデイサービスは、入浴を始めとする生活介助もサービスとして提供していますが、入浴特化型デイサービスは名の通り入浴のみのサービスを提供しています。
サービスが入浴のみなので、より専門的なサービスが受けられるでしょう。
通常のデイサービスでも入浴介助は受けられますが、より安全に正確に入浴をしたい人や入浴介助の専門スタッフから介助を受けたい人にオススメです。
入浴と言っても利用者の状態に合わせた入浴の手順や方法は異なり、入浴特化型デイサービスでは利用者1人1人に合わせて入浴プランを作成するのが特徴です。
入浴プランに沿って、介助方法・浴槽の種類・水温を設定し快適な環境を提供しています。
他にも快適な環境を作り出すために、アロマや音楽を使用する場合があります。
また、入浴中にストレッチを行うことで筋肉がほぐれやすくなり可動域の改善が見られることもあるでしょう。入浴特化型デイサービスといえど、簡単な体操を取り入れている施設もあるため確認してみましょう。
設備状況でよく見るべきポイントは、清潔さと浴槽の種類です。
清潔さがないと感染症のリスクが考えられます。清掃が行き届いているかは非常に大事です。
浴槽の種類は複数あった方が状態に合わせたベストな入浴ができます。
入浴特化型なのに浴槽の種類が少なかったりすると専門性に欠けてしまうため、事前に見学を行い確認してみましょう。
デイサービスでの入浴のメリットは以下にあげられます。
入浴介助は他の介助と比べて負担が多く、家族にとって精神的・体力的に負担が大きいものです。知識が豊富な専門スタッフから行えば安全な入浴介助が可能です。
また、利用者も専門家から介助を受ければ安心して身を任せられます。
定期的に入浴をすることで清潔を維持することができ、尚且つ入浴時に身体的変化に気づくことが多いため体調管理の確認の場ともいわれています。
裸になってみないとわからない皮膚トラブルや褥瘡などが早期発見できる可能性があるでしょう。
個別浴槽ではスタッフと密なコミュニケーションが取れたり、大浴場では複数の人たちがいるためコミュニケーションが豊かになる場合があります。
人間は人との交流がないと閉鎖的な状態となり、心身ともに悪影響を及ぼす恐れがあるでしょう。他者との交流はストレス軽減、ポジティブ思考になるので積極的にコミュニケーションをとった方が良いです。
今回はデイサービスの入浴について解説しました。
入浴は健常者にとっては毎日自分で行うのが当たり前になっていますが、自立が困難な要介護者にとっては体への負担が大きく、また、介助する側も体力が必要といえます。
利用者にとっても安全に、介護家族にとっても負担を少なくするために入浴はプロに任せましょう。